東北は、全国の中でも四季の移ろいがはっきり感じられるエリア。
なかでも秋は、山々や渓谷、湖畔が赤や黄色に染まり、壮大なスケールで紅葉を楽しめるのが魅力です。
標高差が大きいため、9月下旬から11月上旬まで長い期間にわたって見頃を迎えるのもポイント。
今回は、東北の紅葉スポット10選を「見頃時期」と「アクセス情報」をあわせてご紹介します。初めて訪れる方でも旅の計画が立てやすいよう、交通手段やベストシーズンも整理しました。
秋の東北旅行を考えている方は、ぜひ本記事を参考にして紅葉の絶景を満喫してください。
- 1. 奥入瀬渓流(青森県十和田市) 清流沿いに歩く“錦の回廊”
- 2. 十和田湖(青森県・秋田県) 鏡の湖面に燃える山肌
- 3. 弘前公園(青森県弘前市) 城郭×モミジのコントラスト
- 4. 磐梯吾妻スカイライン(福島県福島市ほか) “日本の道100選”を染める大パノラマ
- 5. 五色沼湖沼群(福島県北塩原村・裏磐梯) “色が違う湖”をつなぐ紅葉ハイク
- 6. 鳴子峡(宮城県大崎市) 東北随一の“峡谷紅葉”
- 7. 蔵王・エコーライン(宮城県×山形県) 標高差を“追いかける”紅葉
- 8. 中尊寺(岩手県平泉町) 金色堂と苔庭、モミジの静寂
- 9. 猊鼻渓(岩手県一関市) 舟下りで“渓谷の屏風”を仰ぐ
- 10. 最上峡(山形県戸沢村) 舟運の歴史とともに
- まとめ
1. 奥入瀬渓流(青森県十和田市) 清流沿いに歩く“錦の回廊”
見頃(例年):10月中旬〜11月上旬。2024年は10/26〜11/10ごろがピーク実績あり。
アクセス:青森駅・新青森・八戸からJRバスで直行可。七戸十和田・三沢からは「焼山」で乗り換え。十和田湖側の「子ノ口」まで区間下車しながら散策できるのが便利。
最大の魅力は“歩いてこそ”。銚子大滝や阿修羅の流れなど見どころが点在し、木道・車道沿いともに写真ポイントが尽きません。ピークは混むため、午前の早い時間出発が快適です。
2. 十和田湖(青森県・秋田県) 鏡の湖面に燃える山肌
見頃(例年):10月中旬〜下旬(奥入瀬と同時期が目安)。
アクセス:JR八戸・青森・新青森からJRバスで「休屋」へ。ルート詳細は十和田湖公式アクセス案内が分かりやすい/基本情報は旅行サイトも参考に
子ノ口〜休屋の湖畔区間は眺望に変化があり、遊覧船を組み合わせると“動く展望台”に。奥入瀬ハイキングと抱き合わせる1日モデルが定番です。
3. 弘前公園(青森県弘前市) 城郭×モミジのコントラスト
見頃(例年):10月下旬〜11月上旬(「弘前城 菊と紅葉まつり」期と重なるのが通例)。
アクセス:JR弘前駅からバス約15分、または徒歩30分・タクシー10分。ウォーカーの交通ガイドも実用的。
桜の名所として有名ですが、堀沿いの赤黄緑のレイヤーは秋ならではの絶景。城門や天守移動後の石垣と紅葉の組み合わせも画になります。
4. 磐梯吾妻スカイライン(福島県福島市ほか) “日本の道100選”を染める大パノラマ
見頃(例年):9月下旬〜10月中旬(高地から色づき始める)。
アクセス:福島西IC/飯坂ICから約50分で浄土平。浄土平駐車場は整備協力金制。冬期は11月中旬ごろから通行止めになるのが通例。ウェザーニュースの紅葉情報は見頃と絶景ポイント(不動沢橋=つばくろ谷、天狗の庭など)がまとまって便利。
こちらは他にご紹介している場所と違い、立ち止まる箇所が少ないので、基本的には車での来訪になるかと思います。
最大の見どころは高低差によるグラデーション。朝のクリアな光を浴びる稜線は息を呑む美しさです。
秋ごろからは天候急変と路面温度低下に特に注意し、最新の道路情報を必ず確認してから出発を。
5. 五色沼湖沼群(福島県北塩原村・裏磐梯) “色が違う湖”をつなぐ紅葉ハイク
見頃(例年):10月中旬〜下旬。
アクセス:JR猪苗代駅から会津バス「五色沼入口」下車。車は五色沼入口/ビジターセンター、反対側は裏磐梯物産館の駐車場が便利。ウォーカーの紅葉アクセスと、裏磐梯観光協会の公式案内で入口/出口を事前に把握すると動きやすいです。裏磐梯インフォメーション
エメラルドの毘沙門沼から始めて、るり沼・青沼へと歩く約3.6km。
片道ハイキング後はバスで戻れるため、雨天後でも安心の整備路で楽しめます。
6. 鳴子峡(宮城県大崎市) 東北随一の“峡谷紅葉”
見頃(例年):10月下旬〜11月上旬
アクセス:JR陸羽東線・鳴子温泉駅から徒歩圏(観光バス/タクシー併用が現実的)
V字谷を覆う紅葉の海。回顧橋からの俯瞰と、遊歩道での見上げ構図の両撮りが王道。渋滞回避のため、朝イチがおすすめ。
7. 蔵王・エコーライン(宮城県×山形県) 標高差を“追いかける”紅葉
見頃(例年):9月下旬(お釜・刈田岳周辺)〜10月中旬(麓)
アクセス:蔵王エコーラインを走行します。蔵王ハイライン(有料)で山頂へ。
標高差による色の層が圧巻。
天候急変・濃霧もあり得るため、防寒と視程の備えは万全に。
8. 中尊寺(岩手県平泉町) 金色堂と苔庭、モミジの静寂
見頃(例年):10月下旬〜11月上旬
アクセス:JR平泉駅から徒歩・バスで中尊寺へ。
参道の月見坂は落葉も美しい。金色堂拝観とセットで、雨の日でも映えるしっとり紅葉。
9. 猊鼻渓(岩手県一関市) 舟下りで“渓谷の屏風”を仰ぐ
見頃(例年):10月下旬〜11月上旬
アクセス:JR猊鼻渓駅から徒歩。舟下り乗船場へ。
和船で静かに峡谷を行く音の少ない時間が魅力。
雨上がりは岩肌が濡れて発色が増し、写真派にも人気。
以下の記事では猊鼻渓と厳美渓の違いについて触れていますので、あわせてご覧いただければと思います。
10. 最上峡(山形県戸沢村) 舟運の歴史とともに
見頃(例年):10月下旬〜11月上旬
アクセス:JR古口駅から徒歩で舟下り乗船場へ。
最上川舟下りなら雨でも屋形仕様で安心。船頭さんの唄と紅葉がシンクロする、東北らしい秋の名場面に出会えます。
まとめ
東北の紅葉は、標高差と自然の多様さから「長く」「深く」楽しめるのが最大の魅力です。
- 高地から低地へと紅葉が移り変わるため、9月下旬から11月上旬までシーズンが続く
- 山岳・渓谷・湖畔・城跡・公園など、シチュエーションごとに異なる表情が見られる
- 公共交通でアクセスできるスポットから、ドライブでこそ楽しめる絶景ロードまで選択肢が豊富
青森・福島は広大な自然の迫力、宮城・岩手はアクセスしやすい名所が多く、山形・秋田は“穴場感”もあり、地域ごとに特徴が際立っています。
旅行の予定を立てるときは、見頃カレンダーをチェックしてエリアをずらしながら巡るのがおすすめ。
温泉地と組み合わせれば、紅葉+温泉という東北ならではの贅沢も楽しめます。
秋の東北はまさに自然の芸術作品。時間と場所を少し工夫すれば、旅ごとに新しい紅葉の絶景に出会えるでしょう。
まだまだ知らない場所が多い東北へ、自分だけのお気に入りの紅葉スポットを見つけに出かけてみてくださいね。
東北の中心地、仙台についてもいくつか記事を作成しています。
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